『王様ランキング』はweb漫画の投稿から始まり、コミックス化、アニメ化とその人気は一気に広がりました。また、アニメの主題歌をKing GnuやVaundyなどの今をときめく人気アーティストが担当したことも、一気に認知度が上がった理由です。そんな『王様ランキング』ですが、一部では炎上しているとの情報があります。本記事では、王様ランキング炎上の理由と人気の理由を両面から解説していきます。
- 王様ランキングが炎上している理由
- 作者が気持ち悪い理由
- 王様ランキングの評価
王様ランキングが炎上した理由は韓国と似てるため?

タイトルでもある『王様ランキング』とは、国の発展度や兵隊の数、王の強さを基に各国の王をランク付けしたもののことです。一位になった王は、神の宝物庫から一つ欲しい宝を貰う事ができます。主人公のボッジは、ボッス王国の第一王子ですが、様々な理由から「王の器ではない」と蔑まれています。そんなボッジの成長の物語が『王様ランキング』なのです。
何話で炎上したのか

炎上したのは、ホウマ国とギャクザ国のエピソードです。
コミックス第9巻 112話、113話、アニメではシーズン1の第18話『神々との争い』に収録されています。炎上の理由は、このエピソードが日韓関係の歴史を彷彿とさせるからです。
- ギャクザ国=大国に隣接し常に支配され搾取され続けていたため、他人を欺き奪う国民性
- ホウマ国=ギャクザ国と同盟を結び、ギャクザ国が豊かになる手助けをする
協力関係にあるはずの国同士でしたが、結局はギャクザ国がホウマ国を裏切り関係は破綻してしまいました。これらの一連の流れが一部の読者にはギャクザ国=韓国、ホウマ国=日本であるかのように受け取られてしまい、炎上してしまったのです。
単純に考えれば、ギャクザ国=悪、ホウマ国=善のように見えますが、本当にそうなのでしょうか。援助という名目で同盟を結んだ二つの国は決して対等な関係性ではなく、本音ではぶつかり合えない明らかな壁がありました。ホウマ国は裕福な上に特殊な訓練を受け国民が魔法を使えます。対してギャクザ国は貧困と劣等感に苦しみ、生きるための手段として裏切り行為を行ったと考えられます。
また、【どんぐりこ海外の反応】という掲示板では興味深い意見がありました。
第一印象では決められない複雑なキャラばかりなのに、ギャクザ人だけ全員悪人なことに違和感がある
私はギャクザ人です。これはホウマのプロパガンダです。非常に不快なので、賠償と謝罪を要求します

確かに…
違和感あるな…
しかもギャクザ人のコメントあるやん。
プロパガンダ(羅: propaganda)は、特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為のことである。
Wikipediaより
『王様ランキング』に限らず、様々な漫画や小説は何らかの歴史的背景や事件から着想を得たり、影響を受けることは少なからずあることです。だからこそリアリティが生まれるのです。
作者である十日草輔さんは、元ネタは公言していないもののインタビューにて
「今まで見た漫画や映画などから影響を強く受けている」
と明かしています。十日草輔さんに全くその意図がなかったとしても、日韓関係に無理やり結び付け炎上騒ぎを起こしたい人がいることは容易に考えられます。純粋にストーリーを楽しみたい人にとっては何とも不快な話ですが、人気作品ならではの炎上とも言えますね。
굵은 서사를 갖춘 현대 일본 만화에서 ‘우리가 못사는 옆나라를 선의로 도와줬더니 더 큰 세력과 손을 잡고 거짓 선동으로 증오를 키워나가 통수를 후려침’의 서사구조가 좀 자주 등장하는 느낌(원피스, 진격거, 임금님랭킹 등등). 꼭 ‘우리’를 정당화하진 않지만 ‘못사는 옆나라’는 나쁘게 그려지는.
— tilt (@barTILT) October 3, 2022
韓国Twitterの反応
壮大さを備えた現代日本の漫画で「隣国を善意で助けてあげたら、もっと大きな勢力と手を組み憎しみを増幅させながら攻めてきた」という構造がちょっとよくある感じ。(ワンピース、進撃、王様ランキングなど。)必ずしも「私たち」を正当化はしないけど、「隣の国」は悪く描かれる。
yahoo知恵袋の内容


yahoo知恵袋の内容によると、炎上は主に韓国で起こっているようです。過去には『僕のヒーローアカデミア』『鬼滅の刃』もターゲットになっていました。韓国における『鬼滅の刃』のレビューを調べてみたところ、「素晴らしいアニメ」だと賞賛を受ける一方で批判的な意見も目立ちます。『鬼滅の刃』を絶賛する読者に対して、
そのアニメは右翼アニメ。君は売国奴だ
旭日旗が描かれた耳飾りを見てあなたは何も思わないのか


今回の『王様ランキング』の炎上も、これらの反日感情におけるこじつけの延長線上であると考えられます。




なぜ?作者の十日草輔が気持ち悪いのか


名前 | 十日 草輔(とおか そうすけ) |
生年月日 | 1975年??月??日 |
職業 | 漫画家 |
作者の十日草輔さんが「気持ち悪い」と言われてしまう理由があるようです。コミックス10巻の巻末にて、最近ハマっていることについて「鍋のフタ磨き」を挙げています。その理由が、25年間料理をしていながら鍋フタを一度も洗った事が無かったという内容です。
この発言で読者は引いてしまったようです。さすがに25年は長すぎますね。まず25年間同じ鍋フタを使い続けることもすごいです。これからは毎回洗われるのか、気になるところですね。



いや他人の鍋フタはどうでもいいやろ…
作者への嫉妬
十日草輔さんは23歳で漫画家を目指しますが、結果が出せずに断念し、絵本作家に転身しました。すると作品が大賞を獲り、念願の本の出版に漕ぎつけるも出版社が倒産してしまうという不運に遭いました。そして漫画家も絵本作家も諦め、サラリーマンとして働きます。サラリーマン時代には、web開発やデザイン、webマーケティングを経験されました。
働きながらも「絵でやっていきたい」との思いが強くなり41歳で脱サラ、web漫画として『王様ランキング』を投稿しはじめ少しずつ認知され、現在の人気作品となりました。サラリーマン時代に得たwebの知識や経験が、十日草輔さんを「web漫画」へと導いたこと、40代で脱サラをして大成功を収めている姿が多くのファンに夢を与えました。
2019年4月18日からはwebメディア『マトグロッソ』(イースト・プレス)にてエッセイ『脱サラ41歳のマンガ家再挑戦-王様ランキングがバズるまで』を連載開始しました。このような異色の経歴は注目を浴びやすいがために、嫉妬の的にもなってしまいます。
王様ランキングの作者って20代で漫画諦めて40代から脱サラして漫画家になったんだよな、、、アツい、、、
— ni~ (@dodo_o_u) February 20, 2022
王様ランキングの作者も苦労人みたいだな。こういう人がヒット飛ばしてるのを見てると応援したくなる
— げいざぁさん (@gazer2210) January 22, 2023
炎上の声や嫌われる理由一覧


炎上の理由は先述したように、主に日韓関係を彷彿とさせるストーリーによるものですが、『王様ランキング』が炎上したり嫌われる理由が他にもあるので紹介します。
キャラクターに共感できない
登場するキャラクターにはそれぞれ魅力があるものの、「ご都合主義」ともとれる場面もあり「キャラクターに共感できない」との声が挙がっています。特に、ミランジョの悪行をボッジもダイダもあっさり許している事に対して「理解できない」と思う人が多いようです。
またボッスの言動に対しても、野望がありながらも親心を捨てきれていない事に対して「中途半端な悪役感」を感じずにはいられません。
王様ランキングって12巻まで読んだけど、つまらない。たぶんそれぞれのキャラが持ってる動機に共感できないからじゃないかと思う
— bakky@ (@musicAH12221) December 17, 2022
絵のタッチが苦手
『王様ランキング』は重厚なストーリーであるものの、絵本のような可愛らしいほのぼのとした絵の雰囲気が苦手と感じる人もいるようです。他の漫画と比べると線も少なく、シンプルなイメージですね。十日草輔さんがもともと絵本作家だった事も起因しているのかもしれませんが、画力が絶賛される漫画が多いだけにシンプルなイラストが受け入れられないという声が挙がるのも、仕方ないのかもしれません。
王様ランキングは絵が苦手すぎて見る気が起きない
— イレブン (@buenavistaino) October 16, 2022
原作漫画が読みにくい
web漫画、コミックスと両方とも「コマ割りが分かりづらい」「台詞が縦書きと横書きが混合していて読みづらい」との意見があがっています。また時系列が分かりにくいようで、突然回想シーンが入ることにより読者を混乱させるようです。対してアニメの方は、このような「分かりづらさ」を払拭すべく様々な工夫が凝らされており、漫画で挫折してしまった方は是非アニメを見ていただきたいです。


王様ランキングは漫画だとコマ割りの所為なのかなんなのか展開がわかりずらい時があって数ページ戻って読み返したりしてしまう。これが結構多い。アニメは楽しみ。
— ミー (@dmuseless) October 1, 2021
ストーリーがつまらない
ストーリーはザックリ説明すると、非力な主人公が挫折し、修行を経て成長しみんなを救うという物語です。物語が進むにつれて、悪役だと思っていたキャラクターが意外な一面を見せたり、とんでもない行動を起こして私たち読者を楽しませてくれました。ただ一方で、「みんなが優しい世界なんてつまらない」と感じる読者もいます。
昨今の漫画は、数えきれない程の伏線が張り巡らされていたり、最後まで残酷な悪者の存在が物語の魅力にもなっています。『王様ランキング』は残酷なシーンが割とあるものの、最終的にはそれぞれが救われるストーリー展開になっています。これを良しととるのか、つまらないととるのかは読み手しだいとなっております。
王様ランキング正直全然面白くない
— abc太⁄ (@oroorooronine) January 14, 2022
面白いとか言ってる人の感性マジか?
ボッジ達が旅に出てからデスパーの修行含めつまらん
会話も展開も一辺倒
王様ランキングの評価の声一覧


王様ランキングはキャラクターに対する評価の声が多く、特にミランジョは賛否両論あり、その複雑な設定が注目されています。ミランジョは、物語の黒幕として登場し、ボッジの実母シーナ殺害をはじめ、多くの残虐的な行為を行いました。しかし実は、登場人物の中でも随一のつらく苦しい過去があります。本来は清らかで優しい心の持ち主であるが故、戦いの途中で敵であるはずのボッジに対して、咄嗟に助言をしてしまいます。その時、自身の心の葛藤に本人も気付くのでした。
また、すべての行為が私利私欲の目的ではなく「ボッスのそばに居たい」ただその願いのために自身の魂まで犠牲にしているのです。「もう子供を産めないシーナを殺害して別の女性にボッスの子供を産ませる」という発想と「自分がボッスのそばにいたい」という思いが両立しているところが、単なる恋愛感情を超えてしまってることが分かります。
しかしながら、最終的にはボッスの息子であるダイダから突然プロポーズされ妻となりました。好きな人の息子と結婚??その「好き」ではなかったのか?と、なんとも人間の感情が複雑である事を知るラストとなっております。
王様ランキングのミランジョ、自ら不幸に突っ走る異常者の癖に完全なる狂人にはなり切れず、意味が分からない程の心の深い傷に由来する良心とそれに相応するおぞましい醜悪さ卑劣さも持ち合わせ、しかしいざ自分が攻め立てられると途端に被害者ズラしてピーピー泣き出すの気持ち悪い、
— ゲロ🈵画🏠 (@ju_c_863nd) April 12, 2022
俺みたいで。 pic.twitter.com/ztMBMXHORV
ネガティブな評価


ドーマスはボッジに剣術を教える剣の師匠であり、王家に使える四天王の一人です。ドーマスは旅の途中でダイダの命令によりボッジを崖から突き落とし暗殺を試みました。結果的にボッジはカゲに助けられ命は助かったものの、信頼していた人の裏切りという深い心の傷を負いました。物語の序盤でのこの出来事に読者もショックを受け、ドーマスは嫌われキャラとなってしまいました。


王様ランキングを見るぞ(ドーマス嫌いなんだよな……)(人間らしいけど…)
— 鰰🍲 (@okkrslk) November 6, 2021
王様ランキングを妹と見てるんだけど、妹めっちゃドーマス嫌いでおもしろい
— ドMest (@doemesuto) November 20, 2021
面白い声評価


『王様ランキング』は一見子供向けの漫画、アニメだと思われますが「大人に染みる」という声が多く挙がっています。
特に主人公のボッジがとても魅力的なのです。少年漫画の主人公と言えば、どのようなイメージを持つでしょうか。
- 天真爛漫で猪突猛進
- 特別な能力を持っている
- 大きな夢がある
- 強くてかっこいい
このようなイメージですよね。ボッジは生まれた時から耳が聞こえず言葉も話せません。コミュニケーションは読唇術と手話を用います。この時点で既に少年漫画の主人公としては珍しい設定です。その上、巨人族なのに小さく非力、王族なのに国民からは馬鹿にされ蔑まれています。そんなボッジが、たくさん泣いてたくさん傷つきながらも、自分の長所や短所と向き合い、「非力でも敵を倒す術」を習得しました。
かっこ悪くても、キメ台詞が無くても、ただ一生懸命立ち向かうボッジの姿に、何度も勇気をもらえるのです。



ボッジが泣いてる時、ぽこきちも大体泣いてるで…
王様ランキングすんごく面白い…
— ま゛しろ゛ (@Hamuchane2525) January 23, 2023
ほのぼの系かと思いきやシリアスも結構あって意外だった。
見ようと思いつつ、見てなかった。
— なべ (@zola_nesta) January 26, 2023
王様ランキングを見た。
面白い!!
ってか、感動する😭
辛いこととか沢山あるのに、常に周りの事を考えて、そして常に前向きに生きてる様…素晴らしい👍
シーズン2とかあるのかなー。
まだ見たい感じはある☺️
どろろに似ているとの声も


『王様ランキング』と『どろろ』が似ている、という声が上がっています。
王様ランキングを見ているわたし
— 野生のパフェ研究家 (@parfaitthestudy) January 11, 2022
(どろろじゃねーか!) pic.twitter.com/lFIV8K7ICw
『どろろ』といえば、『鉄腕アトム』や『ブラックジャック』で有名な手塚治虫さんの作品です。『週刊少年サンデー』(小学館)にて1967年35号から1968年30号まで連載されていました。50年以上前の少年漫画なのです。


『王様ランキング』と『どろろ』が似ている理由は、主人公の境遇にあります。
『王様ランキング』の主人公であるボッジが、本来持つ力を持たずに生まれた理由は、実の父であるボッスが「世界一強い男になりたい」と魔人に願い出た結果でした。つまりボッスは、息子であるボッジを生贄にして強大な力を手に入れたのです。
ボッジは巨人族でありながら、巨人はおろか普通の人間よりも小さな体格、石を持ち上げられないくらい非力で、耳は聞こえず言葉を話すこともできません。しかし様々な試練を経て、自身の国を築くための旅に出ました。




『どろろ』は戦国時代の日本が物語の舞台です。主人公の一人である百鬼丸が、実の父である醍醐景光の野望により過酷な運命を辿ります。醍醐光景が自身の天下統一を魔物に願い出た結果、実子である百鬼丸は生まれた時から身体の48カ所が欠損した状態となり、川に捨てられてしまいました。
目や手足だけでなく、聴覚や痛覚などの感覚も全て奪われているのです。医者である寿海に拾われ、義手や義足を与えられました。成長した百鬼丸は、妖怪たちから自分の奪われた身体を取り戻す旅にでます。




両作品とも、主人公が父から搾取され、本来の自分の姿ではない状態で生まれました。しかし二人とも決して悲観することなく、様々なハンデがありながらも果敢に敵に立ち向かう姿に胸が打たれます。
また他の共通点として、「仲間との出会い」があります。ボッジは「カゲ」と出会い、何度も助けられカゲと共に成長していきました。


百鬼丸は見た目の異形さから常に好奇の目に晒され、寿海以外に寄り付く人間はいませんでした。「どろろ」と出会い、百鬼丸は様々な感情を知ることになります。


王様ランキング好きな人はどろろ見てほしいしどろろ好きな人は王様ランキング見てほしい
— nori (@kusonerd569843) December 31, 2022
王様ランキング公式


公式サイトの発表によると、TVアニメ「王様ランキング 勇気の宝箱」を2023年の4月からフジテレビのノイタミナにて放送することが決まりました。キービジュアルとティザーPVが解禁されましたが、この「勇気の宝箱」は、主にアニメで言えば2クール(12話~23話)を深堀りした内容なのではと言われています。
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ティザーPVによると「勇気の宝箱」で伝えたい勇気は三つあります。
- 困難に立ち向かう勇気
- 決して諦めない勇気
- 人を信じぬく勇気
前回のアニメでは語られなかった新たなエピソードがたくさんあるようです。ティザーPVでは冥府三兄弟(デスハー・デスパー・オウケン)のシーンも多くみられたので、冥府三兄弟と父サトゥンのエピソードもより深く描かれるのではないでしょうか。またボッジの一生懸命な姿が見られるのが楽しみですね。
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— 王様ランキング 公式 (@osama_ranking) December 4, 2022
👑TVアニメ
「#王様ランキング 勇気の宝箱」
2023年4月よりフジテレビ“ノイタミナ”
ほかにて放送開始🎉
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ティザーPVとキービジュアルが公開✨https://t.co/gGDHPQpvGD



新たなエピソードが気になる!!
まとめ


みなさんいかがでしたか?王様ランキング最大の特徴は、全てのキャラクターの魅力を最大限余すことなくストーリー内に落とし込んでいる点ではないでしょうか。キャラクターの「心の声」が読者に伝わるように綿密にシーンが描かれていて、それぞれが持つ「正義」が複雑に交差していくのです。今後のストーリーも気になりますね。最後に記事のおさらいです。
- 炎上の理由は日韓関係を彷彿とさせるストーリー
- 作者が嫌われる理由は鍋フタが汚いのと嫉妬のため
- 王様ランキングとどろろが似ている理由は主人公の境遇
今後も可愛いボッジとカゲの成長を見守っていきたいですね。
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